クリスマスにあと一か月

ここ数年とみに盛んとなってきた“クリスマス・イルミネーション”。デパートなどの商業施設だけでなく、個人の家の周りにもやたら電飾を張り巡らしています。“ハローウィン”も近年目立ちますが、どうもキリスト教の祭日や欧米の風習ばかりが流行り、“ラマダン”とかはあまり取り入れる気配はないようです。まあ“ジハード”なんかも入ってくると厄介なので、あちらの風習はご遠慮願ったほうが良いのですが、しかしあのイルミネーションのケバさはどうにかならないものでしょうか。汚い街並みがさらに醜悪となり、何とかの厚化粧そのままに正月に突入するという、1年のうちで一番グロテスクな季節と思われるのです。
今年の2月に降った大雪の時、街全体が白くなって驚くほどきれいだったことが想い出されます。余分な色や凸凹が雪で隠された街は、まさに“雪化粧”という名に相応しい自然の装飾でした。“化粧”を落とすためにはえらく大変な思いはしましたが、クリスマスまでの1か月もの間、ギラギラしたイルミネーションをあちこちで見せられるよりはましなような気もします。ところがなぜかあれを綺麗と思う人たちが多いようで、こうなると私などはもう異端扱いで、“体育館座り”をして教師の話を聞く小学校や中学校の習慣を、おかしいと思わないこの国の中ではもう何を言ってもダメかと、思わず嘆息するのです。
今年はおまけに年末総選挙ですからさらに賑やかになることでしょうし、看板やらポスターなどがあちこちに立てられて、12月14日「赤穂浪士討ち入り」の投票日までゲンナリさせられる日が続くことでしょう。まあ、選挙が終わってもゲンナリする日々が待っているやも知れず、どうもあまり良い正月は迎えられそうにない予感がする今日この頃なのです。

今年もまた羽布団の季節がやってまいりました。