食べる

 ヒトは物を食べることで命をつないでいます。ヒトの体は約60兆もの細胞で出来ていると言いますから、それらの細胞を作り維持するには、外部から常時材料を取り入れる必要がある訳です。身体を作っている主な物質は水の外に炭素や窒素、酸素などから出来る糖、蛋白質、脂質、核酸などですから、これらの材料としていろいろな食物を食べる作業をしていると言えます。となれば、効率的かつ安価で安全、簡単な作業が開発されてよいはずです。ところが、どうもやたらと面倒で高価、非能率な作業が一般化しているように思えます。“グルメ”などと言う人達はこれらに拍車をかける役どころのようです。また料理人やシェフと呼ばれる職業人も、非能率と高価格を追求する集団として日夜励んでいられるようで、食事本来の意味は全く無視されていると言っても過言ではありません。
 ヒト以外の生物は必要最小限のエネルギーで、必要十分な食料を調達することを目指しているように思えます。ヒトだけがむやみに非能率、非効率な食料調達法を採用しているのです。これはひとえに、ヒトが生きるためと称してあまりに余分なことに手を染めてしまったことが原因と思われます。かといって此処まで来てしまった以上は今さら引き返すことも出来ず、またそんなことさえ思い浮かばないのがマジョリティであるようですから、まあ私としては傍観しているだけなのですが、たかだか一杯のラーメンやメロンパンに長蛇の行列をしたり、目が飛び出るほどに高い食事に群がるヒト達を見るにつけ、目くじらを立てる気は有りませんが、どうやら神様もどえらい失敗作を作られたと思うことしきりなのです。

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