理解不能

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 菅新内閣の支持率が出た。共同通信社によるものだが、66パーセントとかなり高率の支持を受けている。ご祝儀相場というのがあるそうだから額面をいくらか割り引くとしても、かなりの高い支持率と言える。同時に行った“もり・かけ・さくら”の再調査を必要とするかという質問には62パーセントが“イエス”と答えているというから頭を抱えてしまう。

 言うまでもなく菅氏は官房長官として安倍首相を支え、“もり・かけ・さくら”についても「問題ない、解決済み」という答弁を終始繰り返してきた。そういった人物を3分の2の人たちが支持するには、3分の2以上の世論が“もり・かけ・さくら”を「問題ない」と考えていたと思わざるを得ないのだが、62パーセントは“再調査必要”と回答しているという事実をどう理解すればよいのだろう。

以前の世論調査では確か70パーセント近い人たちが“もり・かけ・さくら”に疑念を表明し、政府の対応にも不満を表していたはずだ。また、新コロナ対策でも“安倍のマスク”に象徴される対応の拙さを指摘する世論が多く聞かれ、メディアも盛んに政府の対応についての批判的意見を発していた。それやこれやで安倍内閣末期には30パーセント台にまで支持率は落ち込んだのだが、その内閣の“影の総理”と言われた人物が組閣した内閣を3分の2の人たちが支持するという、“何だあーそりゃー”としか言いようのない驚くべき事態が起きている。

 まあ、ある人によると「蒙昧」な国民が多数居るというこの国なのだから、特段驚くことではないし、海の向こうのアメリカでも悪徳不動産屋のオッサンが大統領をやっているし、それを支持する国民が5割近くも居るというご時世なのだから、この国の事態も驚くに当たらないと言えば言えるのだろう。

 21世紀は混沌としてお先真っ暗、味噌糞一緒の何でもあり、理解不能の時代と考えるほかはないのかも知れない。