このタイミングで言うか・・・

官房長官は昨日の会見で、中国が東シナ海(中国領海内)でのガス田開発を強行していると批判しました。憲法違反の新安保法制を参議院で審議する前に、国民に中国脅威論を振りまいておこうとする見え透いた手法ですが、今まで中国側との話し合いを半ば放棄していた安倍内閣の姿勢を棚上げした、ご都合主義を開陳しただけの会見でした。
この問題は福田元首相が中国側と“共同開発”の合意を取りつけた後に、安倍内閣の対中国政策もあって棚上げ状態となっていた懸案事案であったのです。防衛白書での中国脅威論といい、外的な脅威をことさら強調して国内世論を操作しようとする時代錯誤の政治手法は、武力を背景にした外交戦略を目指す新安保法制の方向性と軌を一にしたものと思われます。こういった外敵脅威論をテコにした政治姿勢が、まさに今回の新安保法制の本質を明らかにしていると言えます。
言っていることと実際にすることの乖離が安倍内閣の特徴と言われますが、“積極的平和主義”とか国民の安全を守るなどと大言壮語する前に、自分たちがばらまいている火の粉をまずきっちり消すことから始めるべきでしょう。

そうだよお ああ眠い