小春日和

 冷たい雨が止んで今日は一転暖かな小春日和となっています。いいですねえ、年寄りに寒さはこたえます。しかし、小春日和はあくまで一時的なもので、そのあとには本物の冬が控えているのですから油断はできません。
 まあ何でもそうなんでしょうが、よく見えたり感じたりするのはほんの一時で、厳しかったり辛かったりする時間の方がだいたいのところ長く、ロクでもないことの合い間に少しだけ良いことがあったりする、そんなところが世間の相場なのでしょう。しかしこう考えてみると実にこの実も蓋もない話となって、“小春日和でいいねえ”などという気分は吹っ飛んでしまう、後ろ向きでくらーい性格丸出しの年寄りの愚痴になってしまう、とここは気を取り直して少し弾んで考えてみましょう。
 冬来れば春遠からじ、などと言う諺もある通り、寒さは暖かさの準備期間、悪い時は良い時のための溜め、降りやまない雨はない、明けない夜もないなどなど、ものは取りよう考えようと言う訳で、わが宰相の盟友、麻生副総理がトランプ次期大統領の選挙中の言動に触れてのお言葉、「選挙中に言ったことなど気にすることはないよ」も、その真意も良いように取りましょう。まあ、薄々は思っていましたがあのようにあからさまに言われると、奴らの選挙中の公約は口から出まかせなんだとつい確信したくなるのですが、ここは“太っ腹だねえ”と納得して諦めることとします。しかしあの人は開けっぴろげだねえ、ほんとに。

お日さまポカポカ 真ん中のわたくし