軽減税率

再来年の税率10パーセント引き上げに向け、消費税の軽減税率での与党合意ができたようですが、なにかバタバタと訳が分からないうちに軽減する税額の枠が膨らんで、最終的には1兆円規模となったとの報道です。しかしながらその財源についてはこれからという先送りでの決着で、野党だけでなく自民党内からも異論や疑問が出ているとのことです。まあ当初は4000億円の範囲内であくまで抑えると、谷垣幹事長もきっぱり言っていたのですから、どこで話が膨らんでしまったのか疑問が出るのも当然と言えます。新聞によると創価学会の意向が強く働いたらしく、要するに来年の参議院選挙対応を最優先させたとの見方が一般的なようです。
食料品を中心に8パーセントの税率が据え置かれること自体は大変結構な話で、ケチをつけるつもりはありません。財源は国会議員の定数削減や政党助成金の廃止、国防費の削減をすれば十分に捻出できるでしょうし、他にも削るべき無駄な支出が少なくありません。ですから財源はあると思いますよ、麻生大臣がケンもホロロに“何千億円もの財源がそう簡単には出てこない・・・”と言い捨てるのは、やや妥当ではないと思うのです。
しかしながら、“あ!やっぱりケチつけるんだ”と言われるかもしれませんが、1兆円もの財源がこれからの議論で出てくるんであれば、最初からその方向で税率改定をすべきだし、そもそも今度の税率引き上げの話は、福祉関係の費用に充てるためとかなんとか言っていたけれど、どうも実態は全体の税収を膨らませて防衛費や法人税軽減のために使うのが、その本当の目的ではないかなどと思える節もあり、財政構造の改革や事業の見直しで税率引き上げそのものもしなくても済むことだって可能と、私なんかは考えるのですよ。取れるところから取ればよいなどと言う税収感覚は、もう止めてほしいのですね、いい加減に。
それとなんですか、“今回の与党内合意は最善のものとなった・・”なんて言う首相や官房長官は。ついこの前まで全然違うことを言ってたじゃあないですか、4000億の範囲で収めろとか態勢が整わないとかなんとか・・・、ねえ。これじゃ前から1兆円まで拡大してもいいと言っていたような言い草で、話の筋から来れば“苦渋の選択であった”ぐらいのコメントを出して然るべきではないかと思うのです。こういうのを「舌の根も乾かぬうちに」と表現するのですよ。

昨夜のふたご座流星群は見られなかった、残念・・・