道路の規格化

グーグルアースで見ると世界の都市の中での東京の無秩序ぶりが目立ちます。中でも道路の無秩序ぶりは群を抜いていて、まず気づくのは直線道路の少ないことと幅員の狭さです。また路地の多いことも特徴で、これらは都市に計画性がないことが主な原因とされていますが、今回はこの問題を考えてみたいと思ったのでした。てなわけで・・・提案シリーズ第3弾に参ります。
道路は都市の血管のようなものですから、一定の規格の中で造られ維持されるべきです。という前提を踏まえ、
① 国道は主要幹線道路と幹線道路の2規格とし、前者は現在の高速道路を基準とした規格で建設する。後者は上下2車線、幅員3メートルの歩道を備えた規格として、可能な限り交差点は立体とする。なお幹線道路とは都市間の物流、人員輸送を主な目的とした道路で、広域道であり最短距離を考慮した設計とする。なお、現行の高速道路は無料道路にして主要幹線道路として位置づける。現在の国道の一部は規格化の中で整理縮小して都道府県道や市町村道に繰り入れる。
② 現行の都道府県道は準幹線道路として幹線道路に準じた規格を基本とする。市町村道は生活優先道路とし、物流関係の大型車の通行を制限する。また、一定の幅員以下の道路(例えば6メートル以下)はすべて一方通行とする。生活道路はすべて歩道と自転車専用レーンを設置し、全区間右折禁止措置をとる。
③ このほか、生活優先道路は居住者用車両以外の通行禁止区域などを設定し規制を強める。また、幹線道路、生活道路は車道と歩道との間に緑地帯を設け、車道端から10メートルの間は建築物を許可しない。
これらを実現するには、今の都市構造を根本的に改める必要があるのですが、右折禁止や一方通行規制はその気になればすぐ出来るはずです。人も車もほとんど通らない農業専用道路に莫大な資金をつぎ込んだり、意味のないダムや橋を造る無駄を止めれば、本来の道路整備が可能でしょう。
冒頭にも申しましたように、道路と都市計画は切っても切れない関係にあり、その建設にはどのような都市を造るのかという目的意識、あるいは都市哲学といったものが基本となります。まずその辺りの構築が私たちには必要なのかもしれません。

なに?なんか言った?