信じられない感覚

「ヘイト・スピーチ」に対する法規制を勧告する国連の動きに対して、自民党は毎週行われている首相官邸などへのデモを含む規制を考えているとの報道がされています。もう信じられないというか、そもそも「ヘイト・スピーチ」の意味さえ分かっていないのではなかろうかと、その政治感覚を呆れてしまいます。
新大久保周辺で行われている一連の動きには、直接出会ったことがないのでその雰囲気をあれこれ言うことは出来ないのですが、ネットなどでは露骨に差別を助長する書き込みが溢れています。何を言おうと自由と言えば自由なのですが、あからさまに他人の尊厳を傷つけるような言動は、表現の自由の逸脱であり、言葉による暴力と言えます。
自民党のある幹部が、それらの「ヘイト・スピーチ」規制とデモ規制を同一線上で行うとするかのような発言をしていますが、まったく民主主義のいろはを無視した、驚くべき無知ぶりであると言わねばなりません。かつてより自民党は事あるごとに民主的権利の規制を提案、実行してきました。ですから、そういった体質、感覚の政党であることからすれば、当然と言えば当然すぎる対応であるのかも知れません。しかし、憲法で言うところの基本的人権を無視するかのような発言が、政権中枢から出てくるようでは、現行憲法下の政権担当として失格というべきものです。もう“バカに付ける薬はない”というレベルの話としか言いようがありません。

まったく ・・・