あちこちで・・・

国内外ともにきな臭さが漂うこの頃ですが、ウクライナ南沙諸島周辺での事態は、おそらく50年ほど前であればすでに戦争となっていたと思われ、ともに圧倒的な武力差を持って大国が小国を、言ってみれば恫喝しているようにも見えます。また偶然とはいえこれらの“紛争”の当事者国はいずれもかつては、あるいは現在も「社会主義」を標榜していた国同士でもあるのです。資本主義との対決を掲げて共同戦線を張っていた時期さえある国同士が、領土問題をめぐって一触即発状態となっているのは、隔世の感に思いを致すところなのです。
集団自衛権云々と気勢を上げている私たちの国の“指導者”達にとっては、このようなよその国の状況はまさに追い風で、“グレーゾーン”とか訳の分からないことを説明するより“ほれ見たことか”と、ますます図に乗る様子が手に取るようです。何はさておいても集団自衛権の行使容認を閣議決定したい安倍首相は、もう他のことはあまり頭にも無いようらしく、肝心の三本の矢が的を遠く離れていくのも気にならないようです。一説には海外投資家の日本株売りが間近に迫っているとも言われ、日銀による円安誘導や公共事業への資金の流れも底が見えてきたこの頃では、増税と雇用不安、物価高が確実に生活を圧迫し始めているのです。
例によって福島第一原発は収拾の目途どころか一層の混迷が深まっているにもかかわらず、原子力規制委員会の「原発慎重派」と言われる島崎委員は退任させて、原発再稼働に向けて弾みをつけようとする動きが進んでいるようだし、労働環境を悪化させる「残業代ゼロ」案を何としても成立させようと厚労省は躍起となるしで、もうこの国はぐっちゃぐっちゃとなるように思えてなりません。
混迷と絶望の21世紀はますます温暖化と環境破壊、軍国主義格差社会、そして放射能汚染の危機に向けて突き進むのでしょうか。何か悪い夢を見ているような・・・。

私も悪い夢を・・・。