「金曜日デモ」

原発事故をきっかけとした毎週金曜日の首相官邸周辺のデモは、一時期ほどの規模ではなくなっているようですが続いているようです。飽きっぽい私やこの国の人達にとって見れば、この事実は驚異的で“アンビリバボー”なことです。ひょっとすると私たちの中にも変化の兆しが表れているのかもと、期待してしまいたくなるほどの事柄です。
このデモの発端となった原発事故は、依然としてのっぴきならない状態を続けていますし、各地の原発は今のところ稼働を停止しているとはいえ、再稼働を期待する経済界や安倍内閣の動きはますます活発になっています。そんな中で「金曜日デモ」を続ける意義は減るどころか一段と高まっているとさえ思います。毎週このデモに参加する人々のために、雨が降らないようにと願う程度の私も、そのうちぶらりと参加して見たくなる、参加することが普通のこととなる、そんな予感もしてきます。
意思表示をすることは特別な行為ではなく、場合によってはちょっと気合を入れなければならない時もありますが、誰にでも出来る自然な行為です。いろんな場所で、いろんな思いを表現できることは、とても幸せなことであり、決して堅苦しい面倒なことではないはずです。その行為がすぐ反映される場合もそうでない場合もありますが、結果は後からついてくるものであり、結果以前の行為そのものにも意味は十分あると思います。出来る人ができる範囲内で無理せずに行う、そんなことが常態化すれば気持ちの良い国が自ずとで来るでしょう。声高に“国を守れ”とか“愛国心”だとかを振りかざす必要はないのです。政治的に成熟した社会とはそのような状態を指すのではと思います。
「金曜日デモ」がこれからも続くように、今日も雨が降らないように願っています。そのうち私もふらりと出かけます。

私も毛づくろいをして・・・