空の青さのみぞ惜しき

しばらく続いた雨空に少しゲンナリ気味になっていた先週は、土曜日の朝の窓から見える青空に、“やっぱり青い空はいいなあ”としみじみ感じいったのでした。透明感のある青い空は、見ているだけで清々しくなれるものの一つで、いまの時期から夏にはセルリアン・ブルー、秋はコバルト・ブルー、冬の明け方にはプルシャン・ブルーと色を変え、まさに“空の青さのみぞ惜しき”と言わせるほどの魅力あるものです。
しかし梅雨の時期のはかなさで、青空はしばらくすると白い雲に覆われてしまい、雨こそ降りだしては来ないもののどんよりと曇ってしまいました。勝手なもので、かんかん照りの晴天続きの時などは、いい加減に一降り欲しいなどと青い空が恨めしく思われるのですが、梅雨の晴れ間の青空はひときわ愛おしくなるようです。
気取ったことを言っている場合でない、何がコバルト・ブルーだ何がプルシャンだ、違いもよく分かんないくせに、太平楽な御託を並べるな、などと誰かに言われそうですが、巷では富士山の世界遺産登録が話題となっていまして、富士山も世界の自然遺産となったのか、感心はしないまでもまあそんなものか思っていたら、“自然遺産”ではない“文化遺産”と言うではないですか。ユネスコも何もわかっていない連中が居るのかというか、自然遺産は無理だから文化遺産で手を打ってとかの裏の動きがあったの、とまあゲスの勘繰りをしたくなるような話でびっくりでした。富士山とくれば青い空と白い雪という訳で、“空の青さのみ・・”とこじつけたのですがどうも滑ったようです。しかし何が文化遺産なのか、当のコノハナサクヤヒメもきっと首をかしげているかも知れません。
 

私に瞳はエメラルドグリーン(には見えないけど・・)