土日農業

三ちゃん農業”とか言われたのはもうずっと前のことですが、この国の農業の置かれた状況は常に危ういもので、TPPなど以前の根本的体質に問題があると思っていました。最近、ある所で市民農園なるものを借りて、主に土日を使い野菜などをつくり始めました。東京からは大分離れたその場所は、いわゆる「農産地」でプロの農民が米や野菜を作っている地域なのです。ところが、アマの私が畑に行く土日にはプロの方々もたくさん畑に出ているのです。“いやあ、この国の農民は勤勉で土日も働くのか”と思い、感心していましたがどうも少し違うらしいのです。聞けば、兼業農家が多く、平日は余所へ働きに出て土日畑に出るという、そう言ったことらしいのです。
たしかに一戸当たりの耕地面積は欧米の農家から比べると5分の一から10分の一ほどしかなく、主に米中心の農業は植え付けを済ませてしまえばさほど手間もかからず、暇も出来るが収入も少ないという、兼業でもしなければ食っていけない農業らしいのです。手間のかかる野菜中心の農業は収入も多い代わりに、天候や作付けの種類でリスクが大きく、勢い安定的な米と勤め人の二足のわらじをはくということになるのでしょう。なんてことはない市民農園周辺の耕作地も、私とさして変わらぬ土日農業者だったのです。
支持率の高い首相は、農民の所得倍増を実現すると、自分たちがかつてやった農政を棚に上げイキマイテいますが、狭い耕作面積と兼業の実態をどのように考えていられるのか、はたまた考えていないのか、聞いてみたいものです。
 

またいつもの与太話でしょ、首相も