タブー

 言ってはいけないこと、触れてはいけないことなどをタブーと言いますが、このところのタブーは「被災者への悪口」のようです。
 避難所暮らしにかこつけて何ダラダラしているんだ、とか、少しは自分で考えて身体動かせよ、とか、単独で被災した時は国も自治体もボランティアも来ないけど、団体で被災すれば義援金まで出るんだから、とか、被災者だからって何時までも特別扱いなんておかしい、とか、1億2千万分の2・3十万だろ、とか、まあいろいろタブーがあるようです。私などが何を言っても話題にも何にもなりませんから関係ないのですが、やはり責任ある立場の方はそれなりの注意が必要なようです。口のきき方、言葉づかいなども同様に注意されたほうが良いようですが、これらは一朝一夕にはできないことなので普段より修練を重ねることをお勧めします。私もだいぶこの口のきき方では失敗しましたので他人ごとではありません。すぐ「馬鹿野郎」とか「この野郎」なんて言っちゃうことが多くて、ほんとに身につまされます。
 なんせこの国の人達は心優しい方が多いから、いつも被災者の立場に立って買い漁りやまとめ買いなどはしないし、被災者の方達もじっとして救援物資が来るのを待ち望んでいるのだし、仮設住宅に当選したって遠慮して入居しないという、驚くべき奥ゆかしささえお持ちの人が多いのです。そんな国の皆さんに「自分の頭で考えろ」などといってもそれは無理な注文な訳です。責任ある方はその辺りのことをよく考えて発言すべきだったでしょう。その点で軽率であったと思わざるを得ないのです。松本さん。

被災して箱舟・・・・ではありません。