トリウム原発

 このところトリウムを使った原発が脚光を浴びているとネットなどでは伝えています。詳しいことは分かりませんが、現在のウランを使用した原発より燃料であるトリウムの埋蔵量が多く、また最大の利点は原始炉の構造上から放射性廃棄物が少ない(現行の2分の1以下、一説には千分の一?)というのです。もともとこの方式はウラン型と並行して研究されていたようですが、原爆に使うプルトニウムがトリウム型だとつくれないことから開発が中断したと言われています。自国内にトリウムの埋蔵量が多いとされる中国をはじめ、原発後発国では今回の福島原発のこともあってトリウム原発が俄かに脚光を浴びているようです。
 何か良いことずくめの原発ですが、核分裂を熱エネルギーに使うシステムは変わらない訳で、当然放射性廃棄物放射能汚染の危険性は残るのです。選択肢の一つとしては有るとしても他の方式による発電を考えることが先決でしょう。日本はアメリカやフランスと比べると原発に依存する度合いがまだ少なく、また、地熱、潮力、水力、風力などに恵まれています。加えて太陽光発電では世界のトップレベルの技術を持っているのですから、今回の事故を好機ととらえ(このまま終息すればですが)、アメリカのエネルギー戦略の中で採用された現在の原子力発電の見直しを計るための、国民的議論を興す必要がありそうです。登山の時に高速を使いますがその折に一緒に行く相方と、高速道路の中央分離帯や側面にソーラーパネルを設置して発電すればかなりの発電量が確保できるなどとよく話します。こうした議論をあちこちでするならきっと解決策は生まれるでしょう。
 世界の各地では反原発の動きが高まっているようです。火付けどころの国に住んでいるものとしては黙ってはいられまセシウムなのです。


何事も良く見て判断・・・。