中古品

 私は中古品が大好きです。ですからリサイクルショップとか古道具屋を覗くのは大変楽しみです。骨董までいくとかなり高価なものを扱う店になりますから、あくまで古道具、中古などを対象とした、言ってみればガラクタを扱う店が好きなのです。そういったガラクタを扱う店で稀に“お! これは!!”とびっくりマークがトリプルで付くような物に出会うときがあります。もちろん古道具屋ですから値段はお手軽で、さらにもちろん大した物でないことも保証付きなのですが、それでもある意味格安で(どういうことかと言うと、骨董店などでは扱わないキズものや人気の無い物が店頭に並ぶ。当然価格は安い)手に入れることが出来ます。例えば伊万里の皿などは普通の物であれば万の単位での価格となります。しかし端が欠けてたりヒビでも入っていれば10分の1程度の値段で売られることが多いのです。それを買ってきて自分で修理し普段使いで楽しむのです。またリサイクルショップやバザーなどでは破格の値段で品物が買えることがあります。
 車や住宅といった大きな物でも中古となるとかなり割安感の物があり、住宅について言えば日本の不動産市場は新築物件が中心で、中古家屋については殆ど価格なしと言うものも少なく有りません。建売住宅や安普請住宅は問題外ですが、基礎も骨格もしっかり作られている住宅が土地のみの値段で取引され、古いと言うだけで取り壊されて安普請住宅に取って代わることが良くあります。物の価値が分からないというのは社会的にみても大きな損失を生み出すものと思ったりします。行ったこともない土地のことを引き合いに出すのは気が引けますが、イギリスやヨーロッパでは100前の住宅が売買の対象とされ、そういった家を持つことはステイタスであるとさえ言われるようです。手を加えながら使うと言った文化の違いだけではない、生活に対する基本的な姿勢、豊かさの質の違いを感じざるを得ません。

私は中古品ではありません。