NZ地震

 ニュージーランドで起きた地震は、多くの日本人が被災するということで連日報道されていますが、同じような大洋プレートの境目に位置する国として、決して他人ごとではない出来事でした。もしあの程度の直下型地震に東京が見舞われたらと思うとぞっとします。昼食時の地震であったらしいですが、映像で見る限りでは火災が起きていないようなので不思議な感じを受けました。日本であればあちこちから火の手が上がりとんでもないことになっていたことでしょう。木造家屋の密集地帯に狭い道路という都市構造に加え、倒れた電線や各家庭からの出火による火災の延焼は、神戸大震災時に嫌というほど見せつけられた光景でした。
 今回のニュージーランド地震では建物の倒壊による被害が多いように聞きます。日本人の多くが被害にあったビルは、一部を残し崩れ落ちていました。耐震構造がどの程度施されていたのか、今後責任の所在をめぐり論議されると思いますが、液状化現象の出現とともに、地盤の構造を考慮した都市計画がどれだけ重要か再認識される機会であると思います。東京は活断層や軟弱地盤を無視した建築が多く見られるところです。液状化現象が危惧される埋立地などにも、煙突状の高層マンションや事務所ビルが林立しています。すでに建築されてしまったものをあれこれ言っても仕方ないのですが、あの高層ビル群がバタバタ倒れる様は余り見たくないし、自分がその場に遭遇したくも有りません。出来るだけ近づかないようにする以外良い防衛策は思い浮かびません。
 東京都知事選挙が間もなく告示されます。オリンピックやら築地市場移転問題より、地震対策を柱とした都市計画が為すべき政策の第一になるべきと常々思っているのですが、一向に本格的論議の対象となりません。どうも私達の国は「予防」という意識の希薄な人達が多いようです。

地震の時は お風呂場が安全なのよ。