ヒトはなぜゴミを出す2

サルがヒトになる過程で体毛が無くなり皮膚が露出した。なぜそうなってしまったのか分からないが、ゴミを出す第一歩がこの辺りにあると思える。安全や保温のために露出された皮膚を覆うものを必要としたからだ。ヒト以外の生物は生存に必要なすべてのものを生まれ付きに備えている。丈夫な皮膚や体毛、内臓を守る甲殻、保温に必要な脂肪等々、動物はもちろんのこと植物でさえ固い表皮、綿毛などで体を守ることをしている。ヒトは薄く破れやすい皮膚のみで覆われて、外部からの刺激攻撃にまったくと言って良いほどの無防備な状態で生まれてくる。そしてそれは成長しても変わらない。ある意味では適者生存に合致しない不完全な種であり、誕生早々に絶滅していても不思議ではなかったと思われる。にも拘らずに現在ではゴキブリ同様にこの星に蔓延っている。ホモサピエンスが誕生してから約20万年と言われるが、地球史的な時間軸で考えれば20万年はさほど長くはない。また一つの種の寿命としても長い方ではないだろう。とは言え、この数千年の間、とくにここ数百年は指数関数的な増加をしているのがホモサピエンス、「ヒト」なのだ。その要因としては、やはり脳の発達が挙げられるだろう。他の動物と比較すると前頭葉の発達が著しく、これが器用に動く手と相まって様々な道具を獲得した。それらを使うことでヒトの弱点をカバーする方法が考えられて、挙句の果て今に至っている。

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