系統樹

生物が進化してきた道筋を表わす系統樹という図をご存知の方は多いと思います。一本の幹から枝分かれしてひろげる樹のように、生物の進化の過程を表わしたものです。界、門、綱、目、科、属、種と言う区分によって生物を種類分けして、自分たちが何処から来たのかを知る手掛かりとなるものでもあります。因みにヒトは、動物界、脊椎動物門、哺乳綱、霊長目、ヒト科、ヒト属ホモ、ホモ・サピエンス種となります。私たちが所属するヒト科にはオランウータン、ゴリラ、チンパンジーが居て、中でもチンパンジーとヒトはほとんど同じと言って良いほど近い存在です。もし宇宙人が地球に来てこの2種を見れば、一括りされても文句の言えないほど近い種なのだそうです。歩行方法に若干の違いがありますが、まあ外は似たり寄ったりのレベルなのでしょう。つい最近もそれを確認したのでした。
さらに数万年が経過して人類が生存しているとすれば、系統樹に新たな枝が出ることは充分に予想されます。例えばヒト都会亜種とヒト田舎亜種なんていう分類モデルが出現するかも知れません。あるいは群馬亜種なんていう種も出るかも知れず、お涙頂戴の意識の強い、観劇好きの非理性的種などと分類されるかも知れません。まあ、都会亜種にも団扇好き種と言うのや政党隠し種というものも出ていることですし、特別珍しくないからまとめて新チンパンジー種として新たに分類したほうが分かりやすいという意見でまとまることも考えられます。
しかしながら、人類がこの後数万年持ちこたえることがまず不可能という推測が、かなりの確率で的中してしまうだろうと思われますから、ホモ・サピエンス種に新たな亜種が付け加わることは無いと考えられます。つまりは系統樹がこれ以上伸びない訳で、それを残念と考えるのか良い結果とするのか、先のことなので何とも言えません。

ネコ科猫属家猫