星座

オリオン座流星群は結局雲の上となって見られませんでした。夜間飛行で雲の上に居た人たちは、運が良ければ観測できたでしょう。
もう少しで11月、冬の星座の出番がやってきます。なんと言っても大スターはオリオン座で、赤く光るペテルギュースや青いリゲル、M42大星雲など見どころ満載で、東京でもこの星座だけははっきりと見ることが出来ます。ペテルギュースは天の川をはさんで小犬座のプロキオン、そして対岸の大犬座の青い巨星シリウスとともに“冬の大三角”を形づくります。
その昔、暮れから正月にかけて雲取山に登った時、夕食を終えて外に出て空を見上げて、文字通り口をあんぐりあけたまま見た星空を想い出します。空一面が白く輝き、どれがどの星座であるのか分からないほどの星に圧倒されました。氷点下の山の上でしたが寒さを忘れて見とれたものでした。
よく星座表などを見ると、ギリシャ神話の主人公たちが星座となって描かれています。あれを実際の空で確かめようとすると、よほど想像力をたくましくしてもかなりの無理があることが分かります。古代の人たちは滅茶苦茶に妄想力があったのかどうか、今となっては確かめようもありませんが、けれどもそのお蔭で星空を眺める時の基準点を定めることが出来るのだから文句は言えません。
私たちの祖先たちも千年以上前から星空を眺め記録をしてきました。「枕草子」にも出てくる“すばる”は冬の星座としてなじみの深いものです。その方面ではプレヤデスという名前の方が有名な散開星団で、いくつもの星が集団となって輝き、双眼鏡で見るとその美しさが際立ちます。別名“ごちゃごちゃぼし”などとも呼ばれています。車のメーカー名やエンブレムにも使われていますから、おそらく日本で一番有名な星座かも知れません。“昴”という歌にもなりかなり流行りました。
暖かい格好をして冬の夜空を楽しむ季節も間近です。

冬はお布団の上が一番