星の話

昨日の朝は快晴となって空がとりわけ綺麗でした。ちょうど5時ごろ起きて空を見上げると、南東の中空に金星、火星、木星がほぼ一列に並び、南西の空にはオリオン座、その左の方には冬の大三角、それほかにも普段より多くの星が見えていました。きっと前日までの雨が空の塵を洗い流してくれたおかげでしょう。6時前ごろからは東の空が赤く染まり、天空の群青色とのグラデーションが見事でした。
地球を含めて太陽を回る星を惑星と呼ぶのはとてもぴったりした呼び方で、常に決まった軌跡を描く星々(恒星)の中で、あっちに出たりこっち出たりする太陽系の惑星は、地球から見れば文字通り惑わす星の何ものでもありません。なかでも金星は西に出たかと思えば東に、朝出たかと思うと夜にと目まぐるしく出場を変えることで有名です。隣のそれも内惑星ということもあり、数ある星の中でもひときわ光り輝き、まさしく金の星と呼ぶにふさわしい明るさを誇っています。
木星は太陽系惑星の中では最大の星で、半径が地球の11倍もあるガス惑星、などと言うのはよく知られていることです。ガリレオが見つけた木星の衛星は地動説の根拠となったとも言われ、太陽になり損ねた星とも言われています。地球からはかなり遠いのですが大きい星ですから金星の次によく見えます。ついでながら言えば、双眼鏡を使えば(ただし固定しないとよく見えない)ガリレオ衛星を見ることが出来ますし、数日間にわたり観測すればそのガリレオ衛星の位置が変わる(公転している)ことを確認できます。
この二つがちょうど今頃の朝方には輝いているのです。早起きして見る価値は十分あると思います。残念ながらいつも昨日の朝のように条件が良い日ばかりではないのと、惑星ですからいつの決まったところにいる訳でもないので、運が良ければということとなるのですが、それがまた魅力でもあるのです。

朝起こさないでね