春遠からじ

立春と同時に寒さがぶり返すジョークのような気候です。前日は全くの春といった陽気で、節分の鬼もパンツ一ちょでも寒くないから、さぞや張り切ったことだったでしょう。
しかし老人はこのような温暖の激しさに翻弄されやすく、くしゃみが出たり鼻水が出たりで、ベストを脱いだり着たりの忙しさです。梅もだいぶ咲始めて、蝋梅はすでに見頃です。このように暖かくなったり寒くなったりするのは春が近いしるし、と友人に言ったら、今はそうではなく寒暖が激しい気候となっているから、春が近い訳ではないと言われてしまいました。「三寒四温」などと言う言葉は死語となるのでしょうか。
暦の上では春でも二月は如月/衣更着とも言い、寒さが一層厳しくなる時季ですから、梅が咲いたとて油断は禁物なのです。老人はもも曳きでも履いて寒さに耐えなければなりません。夜明け前は気温が一番下がるのだし、冬の次は春が来るのだし、地球が半分回れば朝が来ます。そう思って私たちは長いこと冬の寒さをしのいできたのですが、気候変動で春と思えばまた冬で、突然夏になったり雪が降ったりなどという、オトロしい時代を経験する羽目になるやもしれません。すでに去年あたりの気候はその傾向が顕著に現れはじめているようであり、“冬来たりなば 春遠からじ”などと呑気に構えていられない、そのように心することも必要なのでしょう。
来週からまた一段と“寒く”なるなんてこと・・・有るかしらねえ。困るなあ 寒いのは天候だけで充分なんだから。

私はもう春ね