格差社会

BRICS」と呼ばれる新興5か国の会議が南アフリカで開かれ、先進国に対抗する経済圏を形作る話し合いなどがされたようです。私は世界経済の動向などには全く素人ですから、「BRICS」の国々が今後どのような影響を世界の経済に及ぼすのか、とんと分かりません。しかしこの5か国で共通しているのは、格差社会が猛烈な勢いで進んでいること、環境問題や人権問題が蔑にされていることなどで、資本主義の初期の発展段階に見られる凶暴な面が、全くそのまま繰り返されている現実です。
先進国と言われる国々が、そういった資本主義の側面を克服したとは言い切れませんが、少なくともかなり修正を加えてきたことは事実であり、それらを学習することでより効率的で穏やかな経済発展の道をとることが可能な時代となったはず、と思っていました。ところが南アフリカや中国ではとんでもない格差社会貧困層の増大が放置され、ブラジルやインド、ロシアでも同様な事態に直面していると言われています。また、環境や人権は国民の意識の未発達をよいことに半ば無視されているようです。国連や各種の世界的な会議、取り組みは、こういった事態を出来るだけなくすためのものではなかったのかと、私のような素人は考えてしまいます。
もちろん、格差社会は他人ごとではなく、この国にも確実に拡がりつつある現実でもあるのです。今まで私たちの国は世界の中では比較的格差の少ない国として有名でした。「日本型社会主義」と言われていた時期もあったくらいです。たしかに、欧米やアラブの富豪と比べるとこの国の富裕層と言われる人たちの住まいは貧弱で、高級住宅地と呼ばれる地域でもアメリカの中流家庭の住宅に及びません。しかしじわじわと低所得者層の増加が始まっていて、特に若年層を中心に年収200万円以下の“ワーキング・プア”と呼ばれる階層が、大きな割合を占める事態が起こり始めています。無年金、無保険といった社会のセーフティネットにかからない人たちが生まれているのです。
でも世の中は平和でお気楽で浮かれています。結構なことというか、お手上げというか、私は何もしていないので、なんですが・・・・・。
 

きょうも休暇じゃないの