ウィキリークス その後

 いやあ 大変なことになっているようです。ウィキリークスの創設者に逮捕状が出て、それも国際刑事機構だかの指名手配と言うのですから驚きです。容疑は暴行罪らしいですが、国際刑事機構は暴行罪程度で動くとは知らなかったです。逮捕容疑の出ているジュリアン・アサンジさんは容疑を全面否定し、ウィキリークスへの攻撃であると反論していると報道は伝えています。そりゃそうですよね、タイミングが良すぎるし、女性への暴行という容疑らしいですが、そんなものは幾らでもでっちあげられるし、逮捕の口実としては手ごろな、あまりにお手軽過ぎるとも言えなくもないでしょう。スウェーデン警察の要請によるものと言われていますが、アメリカが表面に出ていないことがかえって胡散臭い感じがします。
 今回の漏えい機密文書の公開騒ぎは、アメリカのみならず世界中を巻き込んでの様相を呈しています。中でも渦中のアメリカはかなり深刻な様子らしく、外交戦略の見直しまで迫られるのではと言われています。世界の超大国を武力の行使なしで危機に追い込むこの騒ぎは、インターネットというアイテムが、ひょっとすると世界のパワーバランスをも揺るがすことになるかも知れないと感じさせる出来事です。情報革命とか通信革命とか言われて久しいですが、情報を一部の特権階層に留めないこういったインターネットの力は、様々な手かせ足かせの中で動いている既成マスコミを活性化させ、それらが本来持っていると思われるジャーナリズム精神をも促すかも知れません。
 それにしてこの手の暴露記事は、関係者が騒げば騒ぐほど記事の信ぴょう性が高くなる訳で、かと言って無視できる内容ではないだろうし、本当の困っていることと思います。前原外務大臣は「犯罪行為であり言語道断」みたいなことを言っていましたが、いつも情報音痴の日本外務省は、少しはウィキリークスを見習ってみたら如何なのでしょうか。

再び闇に潜む 怪しの眼