罪滅ぼし その3

第2章 水は山林の贈り物なのね 有難いことです。
 国土の大部分が山林によって覆われているということは、温暖で多雨の気候環境が前提であり、これは取りも直さず水資源が豊富にあると言うことです。地球上の生命とって水は必要不可欠の要件であり、経済活動の上でも最も重要はファクターとなるひとつです。世界中で生水が飲める国は少ないと言いますが、日本はその数少ないうちの一つです。常に身近な処に飲料出来る水をもつこの国では、「湯水のごとく・・・」とか「水に流す・・」など水に関わる諺が多く有るように、水は空気と同じで常に豊富にあるものと考えられてきました。これらはこの国のおかれた気候的条件と山林がもたらした恩恵であって、それを曲がりなりにも守ってきた先人たちの知恵や努力の結果でもあるのです。言うまでもなく、雨はそのままでは飲める水にはなりません。山に降った雨が地面に浸透し何年もかけてろ過され、やっと飲料に適する水となります。これは少ない平地の背後に広大な山林を持ち、世界の中でも有数の降雨量をもたらす気候条件があって初めて実現することなのです。どうです、有難いことじゃあないですか。
 私たち日本人は当たり前のように山から沁み出てくる水を飲み、豊かな地下水脈から水をくみ上げ生活に産業に使ってきました。おそらく縄文時代より遡るころから今に至るまで絶妙な自然のろ過装置に頼り、豊富な水資源の幸運に恵まれてきました。しかしその幸運もここにきて破綻の危機に直面しています。林業の衰退とともに山林の荒廃が進み、豪雨や積雪による森林の破壊や倒木、また酸性雨や病虫害による森林の立ち枯れなどがそれらに拍車をかけています。この辺りは受け売りですがそのようです。     つづく 

ちょっと頭が・・・・・。