他人を呪わば 穴二つ

 暴言、不平、不満、繰り言、悪口、雑言、讒言、悪罵、中傷,怨み言など、挙げればきりがないほどこの手の言葉は有ります。もちろん優しい言葉、誉める言葉多く有りますが、私の馴染みとしてはどうも前者のほうが多いような気がします。人格に欠けるからでしょうか、残念なことです。しかし、この歳になって今さら悔やんでみても、もう仕方ないことこの上なく、このまま行くところまで行って、あとは野となれ山となれと開き直るが得策とばかりも言ってられない、とも思い始めています。最後の審判も近いようですから。
ところで、その経験が少ないからか、面と向かって誉められたり優しい言葉をかけられたりすると、これがどうも居心地が悪かったり、恥ずかしかったりするので、つい茶化してしまう。そうすると相手も慣れてないことを言ったもんだから、冗談にしてしまったりする、そんなことが良く有ります。
“いやあ 全く嘘がつけないんだから・・・、この正直者”などとやってしまいます。すると相手も
“わかったあ 俺口が滑るから・・”てなことを言って冗談にしてしまいます。これでは言うほうも聞くほうも良い経験は重ねられませんが、和やかになることは請け合います。
けれどこれが悪口になると売り言葉に買い言葉で、なかなか冗談で終わることにならないのです。話はこじれてあらぬ方向に進んでしまう、場合によってはとんでもないことになるケースもよく有ります。やはり他人を呪ったり悪口を言うのは慎むべきでしょう。
 気がつかないより気がついたほうが良い訳で、反省もしないよりしたほうが良いに決まっていますが、もう取り返しのつかないことがいっぱい有って、やはり穴は二つどころか三つも四つも掘ってしまい、あちこち穴だらけというのも考えられることで、困ったものです。後悔は先に立ちません。

まったく、解っててやるから始末が悪いのね。