二十九日目

 今日と明日は罵詈雑言について考察したい。何故かというと、「非常事態宣言下でもオリンピックは出来る」とか「アルマゲドンでもなければ開催する」などと言っているIOCの幹部たちへの贈り物としてどのような罵詈雑言が適当なのか、その辺りを考えてみたい。

 間抜け、たわけ、うつけ、腰抜け、ボケ、ハゲ(これは少し違うか)、クソッタレ、ションベンたれ、鼻ったれ、腐れ○○○(男女ともにあり)、バカ、薄馬鹿、薄ノロノロマ、愚図、アンポンタン、スカタン唐変木、すっとこどっこい、とここまできて後が続かない。思いつくだけではこんなものかと語彙不足を呪う。日本語は罵詈雑言の類が外国と比較すると少ないらしい。筒井康隆の「罵詈雑言集」という本があったかと思う。あれを見ればよいのだが、あいにく捨ててしまったから類語辞典か何かで調べてみることにした。しかし類語辞典なんぞ見ても悪口の特集が載っている訳でもなく、因みに「変人」という項目を引くと、見栄っ張り、出しゃばり、しみったれ、嘘つき、ほら吹きなどが出てくるが、これと言った悪罵というほどのものはない。IOC の馬鹿ったれどもに投げつける言葉としては行儀良すぎるのだ。善良、無欲などの反語として、腹黒い、悪賢い、破廉恥、強欲、阿漕、業突く張りなど、“ぼったくり男爵”以下の連中にはふさわしい言葉が並んではいるけど、悪口としては今一つ迫力がない。一晩寝て考えることとしよう。