春遠からじ

やたらと寒い1月が終わり、立春の月がやってまいりました。先週の雪が相変わらずあちこちに残りガチガチに凍っていますが、朝日の昇る時間は格段と早まり、日の入りは大分伸びました。とは言っても節分寒波とかバレンタイン寒波とかが控えているようですし、ヨーロッパ、ドイツ東北部ではマイナス15度にもなろうかという寒波が来るらしいこの頃ですから、まだまだ春は先の先というところでしょうが、2月の声を聞けばやはり春はすぐ近くまで来ていると思えるから不思議なものです。
などと気楽なことを書いておりますが、このところ大地は騒がしく揺れうごめいています。山梨東北部を震源とする地震が立て続けにあり、依然として3.11の余震は治まらず、南の桜島も何やら怪しい動きがあるとかで、心穏やかならざる思いが満ち溢れているのです、本当のところは。その上に地震学者の先生達はあまり当てにならないようだし、春の花見ぐらいは心静かに見たいものと、余生を送る身としては思わずにはいられません。50年後にはこの国の人口が3分の2程度まで減るという試算が出されましたが、首都直下型地震でも来れば人口減少に加速がつくかも知れず、いっそ5000万人ほどまで人口が減少してしまえばこの国の適正人口になるかもと、別の意味での期待も出てきますが、その頃はあちらの岸に行ってしまっている身では、期待をしても詮無いことであるのです。ですから、当座は大地震に会うという地獄だけは避けたいと、考えてはいるのですがどうなることやら・・・。
“世の中に 絶えて地震の無かりせば 春の心はのどけからまし”と恍けてみても、春と同じで来るものは来るでしょうし、かといってすべてを受け入れるほどの度量は広くないし、“遠からじ”は春だけでよいのですがねえ。

    Spring has come.