量子 その2

 昨日に続き訳の分からないことだらけの量子です。
量子世界という言葉があります。分子や原子と言ったスケールよりさらに小さな極小な世界を言うようです。素粒子などを扱う世界で、そういった極小の物質の中での物理法則が、一般のスケールのそれとは少し異なることが、ここ数十年の間に明らかになってきたらしいのです。よく言われるニュートン力学量子力学との違いだそうです。私達の身の回りでの出来事は、古典的物理法則と言われるニュートンさんの法則で間に合うようですが、原子や光の世界だとあのアインシュタインさんの相対性理論が出てくる訳です。そしてさらに小さい世界では、ハイゼンベルクさんの不確定性原理でやらないとつじつまが合わないことが出てくる、まあ大体そこらまでは理解できるのです。もちろん何故そうなのかとか、“更に詳しく言ってみろ”などと言われても困るのですが、世間一般の人の理解というものがこの程度で、ご多分にもれず私もその程度の理解しか出来ていないということをご報告したのです。
 量子世界が分かりづらいことの象徴と言いますか、代表的なものの一つに「スピン」というのがあります。他の人は違うかもしれませんが、私の場合は「スピン」のイメージが掴めないのです。電子や粒子が回転している状態で存在することは分かります。地球だって太陽だって自転しているのですから、しかし量子世界のスピンは2分の1などというものがあるし、スピンによってどうたらこうたらとなるという、誠にもって分からない事象なのです(そう言えばこの“事象“という言葉は原発事故で多用されて記憶に新しいですね)。またこの量子世界の主役たる素粒子はやたら数が多くて、細かく分けると16種類にもなるのです。一時期までは物質の最小単位は原子だったのが、原子核の中には陽子やら中性子やらが入っていて、その又中に素粒子が何種類もあるという入れ子状態が分かってきたのです 。原子全体が野球場の広さとすれば、原子核は野球のボール程度で、球場内をさらに小さい電子が飛び回っているという、想像を絶するスケールの極小さに、そのスカスカさにも呆れてついて行けない世界でもあるうえ、それよりもっと微細な世界があると言われては、もう理解を超えたものとしか思えません(この文章と同じくらい分かりづらい)。
 分かりづらい、だから面白いとも言えますが、やはり自らの限界には勝てる訳もなく、今度もこの辺りでの堂々巡りに終わりそうな予感がひたひたと打ち寄せるのを、また来たかと懐かしむ今日この頃でもあるのです。
 PS・・今回のトライで分かったのは、超極小の世界にはその世界でしか通用しない法則があり、それと私の身の回りの世界とどう繋がっているのかは、私には理解できないということ、高度の抽象概念の論理にはついて行けないことでした。
     
     原子核