先祖は東夷?

私の苗字はその出自が西のほうのものなので、先祖はきっと京都あたりのお公家さんだろうとかってに思っていたけれど、今日になって突然、これはきっと東夷、荒夷だと確信するに至った。
事の起こりは、いつも散歩回っている公園に「十二単」という可憐な花が、この時期になると一株だけ咲くところがあるのだが、昨日あたりだと思うが(一昨日まではあった)株ごと盗られてしまい、無残にもその跡のみが残るという事態となっていた。私は突然むらむらと怒りが湧いて出て、「野郎(女郎かもしれないけど)、殺してやる!」と腹の底から思ったのであった。
十二単を愛でているあたりまでは私の先祖はお公家さんだなと信じていたが、盗られて湧き上がってきた感情を推考すると、これは公家などではなく東国、つまりこの辺りの東夷の成れの果てだなと思い至った、と言う訳なのである。なんせ、気に入らなければ兄弟だろうと親だろうと、主君だろうとなんだろうと斬って捨ててしまうという、鎌倉武士の荒々しさの血が体に流れているのだろう。でなければ、「殺してやる!」なんていう感情は、たかが野草一株、それも自分のものではないのだから、湧き出てきようがないはずなのだ。
まったく、人がお公家さんの風情で良い気持ちとなり見ていた花を、カッパラッテしまうなんて“クソッタレメ、ブッコロシテ”・・・とまあ品も何んもない様は、武士というよりは山賊盗賊の類に近いかもしれないとも思うが・・・。


まあ後者かもね・・・