税金を環境破壊に使う愚かさ

近所のサイクリングロード(三鷹多摩湖を結ぶ遊歩道を兼ねるもの)は時期が来るとつつじの花が一斉に咲く区間があって、毎年のように写真を撮ったりしていました。それがいつの間にかすっかり切られてしまい、赤茶けた土の工事中となっています。公告によると遊歩道の整備とのことですが、細いながら遊歩道は今までもあり、その横につつじの植え込みがあったのです。なぜわざわざある遊歩道を壊してまで新しくしなければならないのか、おそらく20年以上は経っていると思われるつつじまでを切らなければならないのか、税金を使っての環境破壊と思えるような工事がなぜまかり通るのか理解に苦しみます。
このサイクリングロードは東京都の管轄ですが、管理主体は民間企業のサービス会社が担当しています。最近では都立公園やそのたぐいの施設はほとんどが民間に管理委託されていて、ある意味では責任の所在があいまいとなっています。本来的には公園の管理運営は利用者と行政が共同して当たるべきであり、公園、施設ごとに協議体を設けて地域主体で運営されるのが理想です。行政の責任放棄とも言うべき民間委託は、上っ面の効率追求による住民権利の侵害です。公民館の運営管理を住民の協議会に任せていた自治体がありましたが、基本的スタンスは公園等の管理も同じであるべきで、利用者たるその地域住民を無視した公園などの運営は行政の怠慢とも言えるものなのです。
切られてしまったつつじはもう取り戻しがつきません。つつじに限らず桜やその他の樹木も切られました。新国立競技場建設に伴う周辺の樹木伐採も憤りを覚えましたが、身近なところでの環境破壊には一層の憤りを覚えます。

これらが切られた