今年もあとわずか

昨日の天皇誕生日は暮れのクリスマス前のあわただしくなった頃の、と言うことであまりぱっとしない誕生日の扱いにされがちです。もともと今の天皇は皇太子時分からどちらかと言うと目立たない人で、まあ私も個人的に知っている人ではないので詳しくはわかりませんが、とにかくそんな印象の人でした。ところがここ数年やたらと“戦争への反省”とか平和の大切さを口にされ、言うだけではなく太平洋戦争の激戦地や沖縄に行き、慰霊のための様々な行事をこなすという、また今年は戦後70年の節目ということもあるのか「先の戦争を十分に知り 考えを深めていくことが日本の将来にとって極めて大切・・」と、ことさらに戦争への反省と平和への願いを強調されたようです。御年82歳の高齢ということもあり、昭和天皇のしりぬぐいに終始した青春時代を顧みれば、おそらく思うところがいろいろあるのでしょう。戦争を知らない宰相にはこの天皇の言葉がどのように響くのか、おそらく馬耳東風なんでしょうねえ。
NHKで「新・映像の世紀」というのを見ましたが、ヒトラームッソリーニなどの独裁者が出てくるためには民衆の力が背景にあることが必要条件で、残虐な行為をする者や戦争の直接の参加者もまた民衆なのです。ファシズムを支持する民衆こそが、民衆と呼ばれる最大多数の人たちがほんとは一番怖いのではなかろうかと、TVを見ながら考えました。ケロッと忘れて切り替えの早い人たちが多いのもまた民衆です。そして被害者意識と無関心による責任放棄を得意とするのが民衆です。そして私も民衆の一人ですから、こりゃまずいわと思ったのでした。今年もあと少しで終わるのですが、新安保法制やらマイナンバー制度やらと、戦争前夜のような雰囲気が濃厚となっている気もして、実にこりゃあまずいわと重ねて思ったのでした。

あといくつ寝ると・・