重力波

あの「カミオカンデ」のある所で、今度は重力波の検出を狙う装置が作られているようで、その一部が完成したというニュースがありました。
重力波は“アイン・シュタインの宿題”とかなんとか言われ、その存在は理論的に明らかにされていても誰も確認したことがないという、まことにオトロシイお化けのようなもんであると伝え聞いております。まあ仮にその重力波とやらが検出されたところで、世の中が良くなるとか税金が安くなるとか悪人が居なくなるといった、御利益、メリットはきっと無いのでしょう。研究者の方、あるいは発見者の方はノーベル賞がもらえるかも知れませんが、私たち市井の盆暗にとってみれば何のことはない、“それでもリンゴは落っこちる”と日常の中に埋没するだけの話です。
にも拘らず、重力波が検出されるような事態となれば、私はかなり興奮して科学者でも関係者でも、まして利害関係など全くないのに“ヨカッタ、ヨカッタ、ヨカッタヨオ”と思ったりするのでしょう。なんでだかよく分かりませんが、きっとそうなるような予感がします。大分年を食ってからですが、私は宇宙の不思議に目覚めてやたらその関係の本を漁りました。歳をとってから目覚めたって何の役も立たず、金にもならないのですが、好奇心だけは人一倍に強い私は、読んでもほとんど分からない本を何冊も読んで、読めば読むほどわからなくなり、きっとこのまま死ぬんだろうなあと一人感慨にふけるのでした。なかでも、物が大きくなると引力=重力というものが生まれ(小さくてもあるようなのですが、具体的な力とはなりえないらしい)、空間がゆがんでしまうほどの力が存在する、なんていう理論が理解できようはずがない訳で、引力=重力が無ければすべての物体は存在できない、言ってみれば重力波はその根源的な命題を解決する第一歩のなのだ、と書いていて解らないことを自分で自覚しながら書くという、何ともドツボ的な状態に陥ってしまう今日この頃なのです。
ともあれ、重力波の検出が私の生きているうちに出来ると良いと思ったりもするのです。

これも言ってみれば・・重力波の為せる技と・・・