時代錯誤の軍事パレード

中国が「抗日戦争勝利70周年軍事パレード」というのをやりましたが、さすが“後進国”というか、独裁国家というか、子供の見せびらかしのような軍備誇示が今日び通用すると思っている感覚に、あらためて中国の後進性を感じました。
しかし、それにつられて軍備の強化や戦争法案整備に走るこの国の政府も、やはり後進性が抜けていないと思わざるを得ないのです。まあ国会に国民がデモをかけるだけ進んでいると言えるのですが、あの軍事パレードを見て脅威や恐怖を感じるとしたら、それは不安神経症か被害妄想の兆候で、神経外科に通う必要がありそうです。
21世紀が22世紀に継続できる世紀となる最も重要な条件は、核兵器の完全廃絶と軍縮であって、この二つをクリヤーしない限り人類に22世紀はやって来ないとさえ言えるでしょう。ヒトが他の動物と大きく異なることの一つに、“武器”という全くの非生産的道具を生み出したことであり、それ日常的に使用することを常態化させてしまったことです。武器は武器を呼び留まるところを知りません。次から次へと新しく強力なものを造る圧力は減衰することがないのです。社会的麻薬とも言うべき性質のもので、どこかで根絶を決意しない限り無くなりません。
戦争や疫病が人類の過度の増加を抑えてきたのだから、戦争も武器も人類には必要悪という人もいます。もしそうであるならヒトの未来はもう無いも同然ですから、絶滅を待てばよいだけということで済むのです。けれどもそれでは身も蓋もないので少しは理性のある処を見せる努力を、ヒトは理性的な動物であったと後世言われるような行動をしても良いと思ったりするのです。

ヒトの後は任せて