ジブリの仕事

小金井公園内にある「たてもの園」でジブリスタジオの特別展が開催されています。いくつかの立体模型とアニメ原画などが展示されていて、土日は行列の賑わいとなっているようです。でまあ私は平日の朝一番で行ったのでした。「たてもの園」の入園料金だけで見られるという割安なものですから、それほどの期待をしていなかったのですが、これがなかなかのもので、特別展だけでも一般の展覧会並みの料金が十分取れる中身の濃い展示でした。
アニメの制作に携わる人たちの働く場は、その作品の質の高さに似合わない低報酬に甘んじる環境と言います。スタジオジブリなどはそういった中では恵まれている部類なのでしょうが、原画やラフスケッチ、背景画や鉛筆によるイメージ画?などの質の高さを見ると、せめて都議会議員並み、国会議員に迫るぐらいの給料をもらえる資格があるように思えます。訳の分からない政治活動費を浪費する議員や野次を飛ばす宰相などが跋扈するあの世界が、なんであのような高額な報酬を得ているのか、ジブリの特別展を観て歩き今さらながらに矛盾を感じてしまいました。
この特別展には外国人も多く見かけられ、ジブリの人気が国際的であることに驚かされます。どちらかと言えば小さな会場に所狭しと展示された作品?は、そのほとんどがジブリ作品に使われた背景画ですから、アニメの中で見た風景をじっくり見ることが出来ます。細部にわたったその描写には驚くとともに、それらの何十倍、何百倍の背景画や人物画を描かれ、動画部分を仕上げ、PCに取り込み、撮影して編集して音声をつけてという、手間と時間をふんだんに使って創られるであろう行程の長さに、これは“えらいことだわ”と改めて思ったのでした。また「トトロ」のサツキとメイの家、「アリエッティ」の住まい部分、「千と千尋」の油屋などの立体模型も展示され、中でも油屋の模型は圧巻と言いたくなるほどの出来で、外国人も目を丸く(俗っぽい表現ですが)していました。
公園の梅が見ごろになる3月の始め頃までに、もう一度足を運んでもよいと思える展示会でした。
PS 明日から3日間休みです。

また休むのね