西洋かぶれ その1

私は子供時分に米軍基地近くで育ったせいか、いわゆる西洋かぶれの傾向があり、文化や発想法なども欧米風に憧れたり模倣したりしてきました。食事なども“米の飯”が無くてもさほど困りません。もうだいぶ以前のことでしたが、天候不順による不作とかで国産米が品薄となり、タイ米やら輸入米が店頭に並んだ時がありました。あの折も私は一向に困ることはなく、パンやパスタを食べ続け、安いタイ米もドリアや焼飯にしてよく食べました。今でも米飯を食べるのは2日に1回程度ですから、毎朝食べるパンや麺類などと比べるとお米を食べる頻度は低いようです。
日常生活も万事そんな風ですから、ものの見方も自ずと西洋かぶれっぽくなっています。街のつくりや都市計画などでは、ヨーロッパあるいは北米の街並み(特にこれは子供時分の米軍基地内の街並みの影響が強いのですが)に深い関心を寄せ、この国の街並みはほとんどスラムとさえ思っているほどです。近頃では読む本も翻訳物が多く、とくに小説などはもっぱら外国ものとなっています。背景の書き込みが丁寧で尚且つストーリー展開が速く、学術的とさえ言える知識を惜しげもなく盛り込んでの作品は、文句なく面白く“為になる”要素が多いのもその特徴です。それやこれやで西洋かぶれはますます病膏盲となっています。
つづく

なにかにかぶれた?