ネット署名

Change.org」というウェブ・サイトがあって、その時々の問題を取り上げて署名活動などを行っています。最近では都議会でのセクハラ野次が取り上げられました。その前は国立競技場の建て替え問題、そして“憲法9条ノーベル賞を”などなど、“クリック”するだけで署名が出来て意思を伝えられます。あまりに簡単に出来るのでどの程度の効果あるのか、やや不安な部分もありましたがすでにマスコミなどでも話題となっているようです。「一億総保守化」とか「新ナショナリズムの台頭」などと言われる昨今ですが、どっこいリベラルも頑張っている証でしょうか。
インター・ネットというアイテムが生活の多くの部分をカバーできるようになって、生体験を伴わないでことが進む、あるいは済むといった状況が生まれてきています。ネット署名などもその一例で、いわゆる“街頭署名”の経験者としてはある意味隔世の感を思わずにはいられません。駅頭などで声をからして署名のお願いをするのは、かなりの勇気と徒労を覚悟しなければなりませんでした。けれど、署名してくれる人や質問する人、場合によっては突っかかってくる人など、人と人との接点にある種の興奮と充実感を覚えたこともありました。また署名をするという行為も少しばかりの勇気がいることで、その反面署名活動の前を素通りする時には、後ろめたさのようなものを感じることもありました。
居ながらにして、クリックするだけで意思表示を可能にする、署名という行為に参加できるネットのシステムは、私のようなものぐさには持って来いですが、ますます出不精になってきてしまう、クリックしただけで“行動”した気になってしまう恐れも少し感じています。

私もこれで署名を