電信柱の疑惑  その4

電信柱の購入先は東電など電力会社でしょうが、もともと国策企業なので経産省や政治家とのつながりは深く、したがって電信柱業界が関連官庁や電力業界の天下り先となるとか、電力業界から政治家への献金などを下支えするとか、そんな構造が出来ているのではと勘繰るのです。そうそう、電力会社は電信柱1本について年間3500円(これは中部電力の個人の家の敷地内敷設の場合)の敷地使用料金を払っています。当然道路への敷設の場合も使用料を払っているはずで、きっと莫大な金額となっているでしょう。国道であれば国、都道府県道や市町村道であれば各々の自治体に使用料は払われているはずで、それらはすべて電力料金に上乗せされて私たちが負担しているのです。電信柱が無くなればそれらは無くなる(ガスや水道という地下設備はそんな負担があると聞いたことがない)訳で、こりゃあ簡単には無くせないし、利権がらみの蠢きがあったとしても不思議ではないと思えるのです。発送電分離が簡単にいかない理由もそんなところにあるやも知れません。
この辺りまでが私の邪推の範囲です。誰であったか忘れましたが、風景の中に一切電柱を描かない画家がいました。私はその画家の気持ちがよく分かります。蜘蛛の巣が張り巡らされたような電線だらけの空は汚らしいだけで、とても描く気にはなれません。九州出身の歌手が“電信柱がないと雀が止まれない、犬が小便出来ない”と馬鹿なことをその昔ほざいていましたが、そんな奴は九州の田舎のコエタゴの中にでも入っていろと思ったのでした。        お終い。

やれやれ これでゆっくり眠れる