電信柱の疑惑 その1

いえ、何も電信柱が夜中に歩き回るとか、集まって良からぬことを企んでいるなどということではないんですが、街中にやたらと立っている電信柱が一向に減らず、近頃ではもうコンクリート製の無粋な柱ばかりで、そこへ電線やら電話線、インターネットに光ケーブルなどが絡みついて、見るも無残な景観をつくりだしている、そんな光景がなぜ放置されているのかと、これはひょっとすると東電や電柱敷設の会社、電信柱の製造会社、そしてお馴染みの霞が関や永田町の面々で、シンジケートかなんかを作って政策的に電信柱普及に力を注いでいるのではないかしらん、と言った私の邪推を一言で表現すると「電信柱の疑惑」となる訳です。
何ともダラダラとした文章でお読みぐるしい限りですが、もう幾度となくこのブログでも触れていますから、“またかよ”とお思いの方もいらっしゃることも承知しております。しかしあえて、この場をお借りして(別に借りている訳ではないのですが)電信柱問題を考えてみたいという、ことなんですねえ。
先日の大雪の時に、私はある恐れを抱いて怯えていたのです。それは停電なのです。2センチや3センチの積雪では全く問題にならないのですが、10センチ以上の積雪ともなると電線にかかる負担は大きくなり、まして湿った重い雪ともなれば断線の危険が増大します。ご案内のように、現代生活は電気なしではいられないものとなっており、短時間であればまだしも、長時間にわたる停電はとんでもない不都合を私達の生活にもたらします。トイレは使えず煮炊きは出来ず、風呂はもちろん水さえ出ない有様となるのです。事実今回の大雪では、電柱が倒れて長時間にわたり停電となった地域がありました。住民生活への影響だけでなく、場所と場合によっては都市機能そのものが多大な被害を受けることもある訳で、そうなれば経済活動にさえ支障をきたすという大変な事態が予想されます。雪だけでなく、地震や火事、台風など、電線やケーブルの切断による停電事故は、電信柱がある限り何時でも何処でも起こりうる災害なのです。
にも拘わらず道路には電信柱が相変わらずにのさばり続け、一向に減る傾向が見られません。
つづく

もう寝よ