NHKの実力

前にもここで取り上げましたが、NHK・ETVの「0655」と「2355」はますます好調で、DVDやCDなども出して意気盛んです。と言っても、“朝ドラ”や“大河”などとは客層が違っているでしょうし、視聴率もどれほど稼いでいるか知らないのですが、コアなファンが付いていることは間違いなく、DVDやCDもそれなりに売れているようです。
最近出たこの番組の中で使われている挿入歌のCDは、NHKの音楽センスの実力のほどを如実に示したものと改めて思わされました。昨年1年間にこの番組で使われたものが中心ですが、歌詞のセンス、曲想ともに第一級で、あのアカシロ歌合戦をやっている局とは思えない、知的でウイットに富んだ曲が目白押しなのです。中でも「のりこえるの歌」「眠れねこ ねこ」、「きたー! チームにょろにょろの歌」などは歴史的?な名曲とも言えるほどの完成度に仕上がっています。ほかにも、「チーム・カブトムシの歌」「つぼ押しの歌」、そしてオープニングテーマ曲などなど、もうわくわくするばかりの連続でレコード大賞間違いなしというものなのです(それほどのこともないと言う意見もありますが・・・)。
ところでNHKの会長の首が昨年すげ変わられたのは記憶に新しいことですが、番組編成や報道姿勢が現政権寄りの、と言うよりは安倍首相寄りのシフトに変わる恐れが危惧されると巷でささやかれています。いまこそNHKの中立性(この辺りいろいろ議論ありますが)を示し、NHKが私たち市民の放送局であることを、視聴料金を払っている私たちの側に立った放送局であることを堅持してほしいと思うのです。そうでないと「0655」「2355」のような良質番組は生まれないでしょう。NHKの実力は「0655」や「2355」だけでなく、様々なドキュメンタリー、特集もの、単発ドラマなどに多くの実績を残しています。民放テレビ局がお笑いと安易な番組制作に身をやつしている現在では、NHKに期待する部分が大きいと言えるのです。なんだかんだ言ってもTVの影響は大きく、その辺りを政権筋は良く知っており、おそらく報道と教育は安倍政権にとって重要課題として位置づけられているでしょうし、中でもTVの占める役割については◎のマークをつけているはずです。
NHKを財政的にも支えている私たちは、もっとこの組織に関心を持って臨むことが必要と思うのです。

今年もよろしくね