石破幹事長の本音

自分たちの仲間の本音を代弁した自民党石破幹事長は、自分の言ったことの重大性には気づいていないのでしょう。ブログの文言取り消しで片が付くと思っているようです。デモ行進やシュプレヒコールが、憲法で定められた基本的人権を構成する“表現の自由”の一形態であることが理解できてないのです。何でもかんでも“テロ”と言っておけばそれで規制できる、取り締まれると考えているだけでなく、基本的人権に関する認識が欠落しているといったほどの知能しか持ち合わせていない政治家というべきでしょう。あのようなレベルの連中が考える“国家秘密”や“国の安全”は、誰のための秘密で誰のための安全なのか、戦前の警察国家を再現して“治安維持法”による国家統治でも考えているのかと思いたくなります。
衆・参両選挙によって大勝した自民党は、公明党という全く異質の政治勢力と連携することで盤石と言える政治基盤を作ったかに見えます。しかし、小選挙区制というシステムの中では公明党創価学会の集票能力に依拠しなければ、安定した選挙が戦えないという実態があることもまた事実です。石破幹事長はそういった危うい一面を忘れて、巨大与党の奢りに酔いしれているのでしょう。かつて自民党の閣僚が本音を吐露した責任を取って何人も辞任しています。党幹事長は政府の要人ではないですが、政権与党の事実上の責任者なのですから、自らの発言に責任を持ち、軽々に言質を翻すことなどあってはならぬはずです。それを言い訳がましくあれこれ弁解するのは見苦しく、いつものように“本音を言ったまで”と、もったり、ゆったり表明したらよいでしょう。何も信念を曲げてまで釈明することは無いのです、本気で思っているのだろうから。それとも、マスコミや世論の思わぬ反応に戸惑っているのでしょうか。「特定秘密保護法案」もまだ成立した訳でもないし、少し口が滑ったかなと・・・。

まったく 何を考えているのだか