やっと注目されだした「特定秘密保護法案」

与党と一部野党との間で“修正協議”などと言う、いわば密室での話し合いが進む中で、やっとマスコミも重い腰を上げたようです。このところ新聞やTVでも「特定秘密保護法案」の記事やニュースが目立つようになりました。
本来であれば国会内で論議が尽くされるべき内容の法案なのに、“修正協議”などという有権者からは見えないところでの駆け引きが先行しているこの法案は、情報開示や政府機関の透明性など国民の知る権利に関わる重要な問題を含んでいます。国会が国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関であること(第41条)を謳った憲法は、第57条でその国会の会議及び会議録の公開を義務づけています。また秘密会を開くときには出席議員の3分の2の議決が必要とされるなど、国民を知る権利を最大限尊重する内容となっているのです。
現在論議されている「特定秘密保護法案」は、その内容と言い、“修正協議”などと言う論議の進め方と言い、憲法をあからさまに踏みにじるような法案です。その時々の政府の都合で情報をいくらでも秘密に出来る、あるいは国民の知る権利を脅かす罰則の強化を目指すこの法案は、民主主義の根幹に関わる悪法と言うべきです。大体が何を以って「特定秘密」とするのかさえ曖昧と言われるこの法案は、国民の基本的権利、人権という大前提を全く抜きにした、情報公開や透明性の高い開かれた政府という時代の流れにも逆行するものと言わざるを得ません。
でも自公多数の国会では成立してしまうんでしょうなあ、まったく・・・。

忍び寄る影