気に掛かる

ある日気が付いて探してみると見つからない、何処をどう探しても出てこない、そんな経験が幾つかあります。捨ててはいないし、他人にやった記憶もなく、無くしたわけではないから家の中の何処かにはあるはずと、また次に探そうとして何年も見つからない、結局そのうちに忘れてしまい、けれど何年かして突然思い出して探してみたりする。案外と大事なものであったり高価なものであったりすると尚更に悔やまれたりするのだけれども、出てこないものが幾つかあります。何かの拍子に出てくる、無くなったことに気がつかない程度のものだった、といくつか理由を挙げ自分を納得させる外にこれといった手はないのですが、いつまでも尾を引く失せ物ではあります。
で、何?何を言いたいの、と聞かれてもまずは何もないと申し上げましょう。いや、たまたまここ何日か、昔やっていたテニスのラケットを探していまして、あんなでかいもの何処へ入れたんだろうと、あちこち探しているのですが一向に出てこないのです。そしてそう言えば同じようなことが前にも何度かあり、結局そのまま出てこない物って意外とあると、今さらながらに思ったという次第であるのです。ガラクタに囲まれ整理整頓に疎く、近頃では物忘れも加わり、マダラボケだから時折思い出すと言う始末の悪い状況に差し掛かってきたのでしょう。参ったなあ、とぼやいても根が小心者ですから詰まらないことに気が掛かり、きっと時折思い出すのでしょうが、それにしてもあれらの失せ物は何処に行ったのでしょう。10グラムの金のインゴットもあったのですが・・・。
 

金だって 見栄はって