波乱万丈の3月も終わり・・・

桜もあわてて咲き出すような初夏の陽気が続いたと思ったらここ数日は冬に逆戻りで、おかげで今年の桜は散り際を迷っているかのように、満開となった花をつけたままで二月にまたがる長命ぶりです。
先週の火曜日に新宿御苑に行き、少し寒い中で満開の桜を観て、“今週末には葉桜か”などと思っていましたが、なかなかしぶといものと感心するほどの花の勢いです。やはり何事も少し厳しいぐらいの環境の中でこそ、なんて他人の苦労はいくらでも我慢するという、実にご都合主義の感想に思いを致すのでした。
しかし今年の3月の無軌道ぶりにはやや度肝を抜かれました。台風並みの強風に日本中が吹かれたと思うと、夏日がやってくるわ、北の方ではブリザードが荒れ狂うわで、そのうち記録的な早さで桜が開花する、あちこちでそれが満開になる、3月中に桜はみんな散ってしまうかと思いきや、月後半になって冬に逆戻りしてそのまま4月に突入という、なぜか“花開いて 風雨多し”とならずに済んだ稀な年でもあったのです。
初夏と冬が日替わりで来るような気温変化も、台風並みに発達する冬の低気圧も、これからは特別なことではないようなので、“観測史上初”にもそのうちに慣れてしまうでしょう。さて新年度からはどのような“史上初”に出会うのか、楽しみでもあり恐ろしくもある4月の始まりです。
 

春眠 暁を覚えず