ダイヤモンド

おそらく、一生縁のない物の一つでしょうね。綺麗で、光物ですから基本的には好きな部類のものです。けれどダイヤモンドは買わない、いや買えないでしょうね。そりゃあ屑石だったらさほど高くないので手に入るでしょうが、やはりダイヤと名がつく程度の石となるとン百万の値札がつくでしょうから、やはり無理でしょう手に入れるのは。財務省の放出ダイヤがつい先ごろ話題になりましたが、ネットオークションでもかなりの価格がついていました。
ダイヤの生産地で有名な南アフリカで1905年に見つけられた巨大ダイヤは、重さが約621グラム、3106.75カラットもあり、それまで発見された中での最大のものであったと言われています。鉱山の所有者の名前にちなんで「カリナン」と名付けられたダイヤは、時の植民地の支配者であるイギリス国王エドワード7世に献上され、現在もイギリス王室の王冠などを飾っているようです。映画「ブラッド・ダイヤモンド」は巨大なピンクダイヤをめぐって繰り広げられる、白人社会のダイヤシンジケートとアフリカの現地社会や傭兵集団やらとの話でしたが、今でもダイヤにまつわる血生臭さと白人の欲望は尽きないようです。まあ昨今ではイエローも同じで、日本のダイヤ市場は世界の中でも有数らしく、近頃はあの中国も一枚かんできていると言いますから、どうもお金が出来ると光るものにヒトは走る性癖が有るらしいのです。因みに、話題になった財務省放出ダイヤを競り落としたのはインド人(違ったかな)バイヤーで、香港市場に出すと言っていました。
ダイヤモンドは炭素が正8面体で結晶したものと記憶していますが、砂糖も炭も炭素ですから、まず木から炭を作り、炭から砂糖を作り、砂糖からダイヤを作ることも理論上は可能な訳で、山林の荒廃が進んでいるこの国の、起死回生の成長戦略として、安倍内閣でもひとつお考えになって、経済諮問会議にでも提案してみたら良いかもしれません。原子力に替わる燃料として炭と、外貨を稼ぐ輸出品としてダイヤモンド、おまけに甘い砂糖も出来るとなれば鬼に金棒、アベノミクスの目玉となるは必定と思われるのですが・・・。
 
 君の瞳はダイヤモンド