新年早々から詰まって・・・

去年のうちに図書館から借りてきていた、「宮沢賢治の世界」/ 吉本隆明著という本を読んでいます。吉本の30年にわたった講演録をまとめたもののようですが、喋ったものなら分かりやすいだろうと高をくくっていたら、実にこの正月ボケの頭では厄介な代物でして、もう最初から詰まるはで、斜め読みしかできない有様です。
宮沢賢治は童話しか読んだことが無いので、詩やその他のものがどのような作品となっているかについては全く無知なのです。でも童話は不思議な雰囲気を持った作品が多く、有名な「セロ弾き・・」や「銀河鉄道・・・」以外でもかなり読みました。ですから、あの無国籍風な童話がどのようにして書かれたかについては、少しばかり興味があったのです。吉本はかなりの”宮沢通”らしく、当然のこととして全作品に目を通し、かなり読み込んでいるようです。この辺りのレベルの差が私についてゆけない原因かもしれませんが、吉本大先生はどうも喋ることも難しい言い回しを使うらしく、どうにもこうにも少しばかりの興味では対抗できないようです。
講演録を起こしたものですから、語りかけるような書き出しで始まっています。しかし賢治の内面の動きや心象について語る部分は新鮮で興味深くもあるのですが、どうも深読みについてゆけずこちらが脱線してしまいます。また、そんな作品もあるのか、というような名前のものも出てきますから、ますますついてゆけないというか、それやこれやで苦労の連続です。でもまだ返却期限までは日にちもありますし、どうにか食らいついてゆこうかと、気を取り直しているところです。やれやれ・・・、大先生は生きているときも死んでからも難解です。
 
 これも難解ですが・・・