失業を考える その2

江戸幕府鎖国政策をとったのは周知の事実ですが、貿易を無視していた訳ではありません。オランダや中国を通じてその他の国とも交易をしていたと言われています。ですから鎖国をするからと言って貿易をしないのではなく、これまでのような輸出入を維持し拡大するようなことは止めるのです。関税は過度の輸出入を抑え、為替の固定化は投機を無力にし、各々の国の発達段階に見合った経済を実現するでしょう。幸い現在の日本は、様々な分野にわたり高度な知識と技術とを兼ね備えています。今後さらに基礎研究を推進することで、知的所有権を背景とした商売が可能で、これが外貨を稼いでくれるはずです。また安全な街と良好な自然環境は、ハイテク製品(輸出の減少や関税で海外では品薄および高価となる)の購買目的での来日と合わせ、この国の観光産業が一層大きく発展する要となるでしょう。また、高度の医療技術や関連機器は、日本が“世界の病院”としての存在をアピールできるもので、治療や検査のための来日を促進させるはずです。つまり、従来型の輸出中心の経済運営ではなく、外国人を日本に呼び込みそこで商売する経済運営に切り替える、言い換えれば、日本全体をショッピングモール、テーマパーク化するのです。そうすれば外貨もそこそこに稼げるでしょう。そのために、生産拠点を国内に戻し(“国内需要を”賄うために!)、観光立国、医療立国に向けての国土の再開発を行い、農業生産人口の増加や林業などを活発化させて、以って雇用の創出を図るという、実にこの結構なビジョンが描けるのです。総選挙に立候補しようかしらん、と思ってしまうほどの話なのです。要するに、“地産地消”を国レベルで推進していけば良いだけの話で、家の中にガラクタをため込んだりせず、無駄な残飯を出さない暮らしをすることが、ひいては失業と言う問題の解決につながるという、ダメかしらねえ。     おしまい。
 
 世の中上手くいかないから・・・