政治家−来たる諸々の選挙に向けての考察 その3(再開)

政治が私たちの生活と密接に関わっていることは紛れもない事実だし、だから政治家という職業に多額の税金を使い有能な人材を集め、効率的な行政を執行させる仕事を委任しているのだけど、どうもその辺りの経緯を根本的に考え違いしているのではと思い始めているのです。どこをどう考え違いをしているのか、今のところ正直言ってよく分かりません。
他人に物事を委任するときには、あらかじめリスクを勘定に入れるか、余程の信頼を置ける人でない限り委任しないのが普通です。ところが今の制度では、お金と権限が絡んだこの政治という場に、見ず知らずの赤の他人を白紙委任することになっているのです。すでに述べたように、元来ヒトは自己中心的であり、他人の為に何かをするという行為はあり得ない、と考えるのが妥当な処ではないでしょうか。けれど「政治家」という人種をロクに信じていないくせに、私たちは平気で白紙委任しています。これはかなり無謀というか危うい行為と言われても仕方無いでしょう。その言い訳としては、他に選択肢がないという理由があります。たしかに、「政治家」という人種はあまり身近には居ないし、直接会う機会や考えを確かめる機会はめったにありません。そんな中でも20歳になると選挙の投票用紙が送られてくるし、学校や社会では選挙の重要性などは通り一辺倒のことしか触れられないのですから、“危うい行為”でもするか“棄権”という、どちらも似たような「キケン」にする選択肢しかないとも言えるのです。要するに、実技練習をしないで高速を走るようなものでしょうか。政治に関わる大切さは理解しても、それを具現化する手段にイマイチ工夫が足りないか、もしくは始めに言ったように根本的な勘違いをしていると思える訳です。ある意味では、多様性の中で育った若年層が選挙に関心がないと言うのもうなずけます。
 
 また眠いの