経営者たちの感覚

一昨日、経済3団体の親玉たちが雁首をそろえて異例の会見を行いました。政府が閣議決定しようとしていた「原発ゼロ」方針に対して異を唱えるためです。前々からあの3団体に対して良い印象を持てない私ですが、今さらながらに“死にぞこないの年寄りが・・”と思わざるを得ませんでした。それにしてもこの国の経営者の高齢化と時代錯誤ぶりには驚かされます。安直な海外への生産拠点の移転、国内の労働環境への無配慮、低賃金政策による購買力の低下など先進資本主義諸国が犯してきた国力低下の過ちを、全く無批判に踏襲する愚を繰り返すあの3団体は、原発安全神話にしがみ付くことでしか自分たちの活路を見いだせないようです。
ところがこともあろうに政府は、この経済3団体やアメリカ政府の思惑を受け入れるかのように、「原発ゼロ」閣議決定の実質上の見送りを決めたようなのです。原発事故後に発足した内閣とはいえ、その後の事故の推移や国民世論の動向に敏感であるなら、「原発ゼロ」方針の閣議決定は、当然の帰結、現内閣の最低限の義務とも考えられます。そうでなくともすでに国民から見放されているともいえる内閣にとって、「原発ゼロ」方針は最後の拠り所でもあると思えるのですが、どうもこの内閣は気を見るに敏ではないようです。政権党と野党第1党の代表選挙が真っ盛りですが、全くうんざりするような顔ばかりとイシンだかフシンだかのにやけ顔が目立つ、ほんとにお先真っ暗のご時世であるようです。こんなことであるから、あのような年寄りの時代錯誤経営者が未だにノサバッテいるのでしょう。
 
 まったく・・・