トイレの故障

世界に冠たるこの国のトイレ事情ですが、我が家のトイレはドアを開けても蓋は開かず、使用後に自動的に水が流れることもなく、すべて手動による操作となっています。それでもウォシュレットや温風乾燥、脱臭装置などはついていますからその昔のトイレに比べれば格段の快適さがありました。
ところがそのウォシュレット関係に不具合が生じ、水が出なくなってしまったのです。おそらくセンサーの故障だと思いますが、昨年も同じような故障で修理していますから、もうこれは寿命と全面交換を決意しました。便器そのものも近年では格段の進歩を見せ、節水型やら汚れが付きにくいとか、タンクレスなども出ています。綺麗だし機能的にも省エネ的にも優れた機種が目白押しです。
しかし、便器が壊れているわけではないし、センサーを交換すればウォシュレットは動くかも知れず、使えるものを捨てることに若干の抵抗があります。でもこの頃ではそういった抵抗は手間と費用がかかるばかりで、つい最近もいらなくなった家電をかなり処分し、物を大切に使うということが難しくなったと改めて思ったばかりでした。“良いものを長く使う”といった習慣は、大量消費時代とともに歩いてきた私にとって、ある意味では知性と豊かさの象徴でもあったのですが、依然としてその域に達しえない無念さがこみ上げてきます。要するに、その場しのぎのものしか買えず、ものを保管する場所もなく、修理して使う知恵もない状態が続いている訳です。
などと気取ったこと言いながら、新しい便器の品定めにウキウキするというこの軽重浮薄さはもう治りようがないのでしょうか。
 
 物を大事に使うのは教養ね