時代錯誤な防衛省

 自衛隊の次期主力戦闘機の候補に「F35ステルス型」が決まったようですが、一機100億円以上もする高い買い物を、それも最終的には40機も買うというのですから、防衛省幹部は国の財政状況を全く考えていない単純馬鹿の幼児体質と言われても仕方ない有り様です。冷戦構造が終結して単純な軍事バランスで無くなった現在、相も変わらずにアメリカ追随の防衛思想にしがみついているこの国の国防族防衛省官僚は、すでに時代錯誤のお荷物としか言いようのないものです。
 ところで、この国にステルス型戦闘機がなぜ必要なのでしょうか。ステルス性能というのは相手のレーダーに感知されにくいのが特徴で、相手国を攻撃する時に効果を発揮するものです。日本国憲法では「国の交戦権」は否定されていますし、ましてや他所の国の領土内を攻撃するなど問題外です。また、従前より政府当局の建前としてきた「専守防衛」という防衛構想が反故にされる自己矛盾をどう説明するのでしょうか。全く何を考えているのか理解不明、支離滅裂な状態であると思うのです。津波で何機もの戦闘機などをお釈迦にしてしまった責任も取れない自衛隊が、何を世迷言を言うのかと腹が立ちます。
 しかし考えてみれば、そんな自衛隊や国の国防政策を支持する国民が半数以上いるのですから、今さら私ごとき少数派が何を言っても詮無いこと、財政赤字は膨れるところまで膨れ、役にも立たない戦闘機やら戦車やらに税金をつぎ込み、年金も社会保障もずた襤褸の状態になって、社会不安だけが順調に増大してゆく世の中になるのを、手を拱いてみるのも一興かと思うのです。所詮破れ鍋に綴蓋、その民にふさわしき政府の為されように甘んじる外に手立ては無いのかも知れません。
 
その通りよ、残念だけど。